Entries from 2019-08-01 to 1 month

「むらさきのスカートの女」今村夏子 2019年第161回芥川賞(単行本 160ページ)

うちの近所に「むらさきのスカートの女」と呼ばれている人がいる。 という一文からはじまるこの小説。その後”むらさきのスカートの女”というフレーズは作品中に何回出てくることだろう。 最初の1ページだけでも4回出てくる。 近所のぼろアパートに一人暮らし…

スマホと禁煙の関係

多田道太郎著「しぐさの日本文化」で、レストランで料理の出る間などにむやみにタバコを吸うのは日本人の癖だと書かれていた。 そのしぐさは、対人緊張をさける日本人の「はにかみ」の表れだという。 このタバコの話を読んでいて、僕はふと、手元のスマホに…

「送り火」高橋弘希 2018年第159回 芥川賞(単行本120ページ)

日本では、非情な暴力を目の当たりにし、後の記憶に残り続けるほど心にショックを受けるような経験を、中学校時代までにする人も少なくないのではないかと思います。 ランドセルを降ろし、学生服を身にまとう頃にはもう、大人とかわらない質の暴力に遭遇して…

"一本締め"とか"三本締め"、この時代、嫌じゃないですか?

「それではお手を拝借~、よ~おっ」 サラリーマンならお馴染みの飲み会の席での"締め"。 3本締めはこうとか、1本締めと1丁締めの違いは何かとか、、、 なんだか古くないですか?わざわざみんなで起立して面倒だし。寝てる人いるし。 「よ~おっ」って…